マブラヴオルタネイティヴ クロニクルズ04 感想 (age)

はい、約1年半振りのマブラヴオルタネイティヴ　クロニクルズの4作品目です。

　このシリーズのメインコンテンツであるザ・デイアフターは今作にて前半終了。後半は前半と合わせて一つのゲームにパッケージ化される予定らしいですね。

　ザ・デイアフターは10～12時間ぐらいだったかな？いつもよりは気持ち長めだった気がしますね。その他は短編が二つで最後のオービットダイバーを描いた「ラストダイバーズ」、強化外骨格を纏った装甲歩兵の視点による阿賀野川防衛戦を描いた「ウォーアンサンブル」が収録。それぞれ2～3時間程度です。ウォーアンサンブルはメッセージウインドウではなく、画面全体にテキストが表示されるサウンドノベル方式です。


　グラフィック、音楽、演出はいつも通りのため割愛。コストパフォーマンスについてはもはや何も言うまい。ここまでクロニクルズを追ってきた人には愚問です。



総評:7点


　早速ですが以下ネタバレとなりますのでご注意をば。

　とりあえずデイアフターに関しては、今までの伏線やら前振りやらを大体消化して、キリの良い終わり方をしました。エピローグの描写からもこれでBETAを駆逐出来たわけでもなく、香月レポートの詳細やら、斑鳩閣下の目的やら、まりもちゃんの消息やら色々と残ってはいますが、それは後半に期待。


　響と柚香の過去と関係、エレンの過去、JFKハイヴとリリアの因縁。この辺りが全部明らかになり解決したのは、今まで焦らされていた分非常に良かったですね。とくにラストダイバーズによって明かされるエレンの真実は涙無しには見られません。フランス人じゃねーかチキショー！

　
　響の過去についてはぶっちゃけここまで引き延ばした割には大した捻りも無かったんでちょっと拍子抜けでした。柚香が頑なに隠していたことから、実は狂気に駆られたのは響で、柚香を襲ったのを浅葱が身を挺して庇ったのかなーと思ってたんですよね。柚香はそれを見て浅葱の代わりに響を守らなきゃならないと決意したのかな、と。で、英雄として祭り上げられたが故に仲間殺しの業を心に秘めたまま前に進まざるを得ない悲愴な主人公・・・という方が私好みだったかなーとｗ

　それでもようやく想いが通じ合った二人には拍手を贈りたい気持ちになりましたし、過程はともかく結果的には良かったと思います。



　反面、最大の肝となるはずのJFKハイヴ攻略戦では、いつものBETAによる圧倒的な物量の恐怖があまり感じられなかったので、少しカタルシスが足りなかった印象。フェイズ2までしか進んでいなかったとはいえオルタの佐渡島ハイヴ攻略戦での絶望感と比べるといささか物足りない。一応色々と犠牲は出ていたみたいですが犠牲が出た、という報告程度だったり、響の目前で犠牲が出たのは反応炉までいってようやくでしたしね。後半で活躍する予定があるからかも知れませんが、リリアやフランス軍の衛士は死亡フラグ立ってましたし、生き残るとは思っていませんでした。



　今回は、前作のラストでチラッと顔を見せた武ちゃんが無双を繰り広げてくれます。未だ死んだ目になって斑鳩閣下の下に就いてる理由は分かりませんが、何かの取引をしてるんでしょうかね。しかしあの武ちゃんの強さは、オルタ時の強くてニューゲーム状態すら超越してる感じですが、本当に一体何があったんだろう。中の上ぐらいの腕はあるだろう響がタイマンで苦戦するフランス軍をまとめて瞬殺ですからねえ。悠陽殿下と斑鳩閣下がそれぞれ響、武を英雄として祭り上げようとしているわけですが、ちと腕に差がありすぎる気はします。まあ響には強い絆で結ばれたウォードッグ隊がいますからその辺の意識の違いが今後影響していくのだろうか。



　シナリオの感想はこんな感じですかね。02程の熱い展開はありませんでしたが、生き残った四ヶ国が様々な事情を抱えながらも最後には協力しBETAの脅威を跳ね除けた、というバビロン作戦後の人類の一つの行末を描けた感じはありましたので、概ね満足です。

　後半を収録した単品パッケージが出るのはいつ頃になるんでしょうかね・・・。出来るだけ早くプレイしたいものです。