チラシの裏に書くようなことを徒然と。
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伊坂幸太郎著のアヒルと鴨のコインロッカーです。
吉川英治文学新人賞受賞作でかつこのミステリーがすごい!でも上位に選ばれていましたね。知り合いから本作の映画版が面白かったという話を聞いて、ちょうど伊坂幸太郎の著書のどれかを崩そうとしていた所だったため、読むことにしました。
本作は、主に現在と二年前の物語が交互に語られます。
大学の新入生の椎名が引越し先のアパートの住人である河崎という青年に誘われ、書店を襲う計画に巻き込まれる話。そして2年前のペットショップで働く女性・琴美とその恋人でブータン人のキンレィ・ドルジが世間を騒がせているペット惨殺事件の犯人達と遭遇する話。この二つの物語がそれぞれ展開し、次第につながっていく。
あらすじはこんな感じです。文体は穏やかで、登場人物達の考え方や、会話は文系でユーモラスな感じですね。河崎に常に喧嘩腰な琴美が面白いw ドルジも河崎の肩を持つし、口が達者な河崎に毎回言い負かされ気味。
犯人達のペット惨殺の描写とかが結構エグいので、苦手な方は注意した方がいいかも知れません。私もペットを遊び半分に殺すのとかはすごく苦手なので少し目を背けたくなりました。
以下ネタバレです。
吉川英治文学新人賞受賞作でかつこのミステリーがすごい!でも上位に選ばれていましたね。知り合いから本作の映画版が面白かったという話を聞いて、ちょうど伊坂幸太郎の著書のどれかを崩そうとしていた所だったため、読むことにしました。
本作は、主に現在と二年前の物語が交互に語られます。
大学の新入生の椎名が引越し先のアパートの住人である河崎という青年に誘われ、書店を襲う計画に巻き込まれる話。そして2年前のペットショップで働く女性・琴美とその恋人でブータン人のキンレィ・ドルジが世間を騒がせているペット惨殺事件の犯人達と遭遇する話。この二つの物語がそれぞれ展開し、次第につながっていく。
あらすじはこんな感じです。文体は穏やかで、登場人物達の考え方や、会話は文系でユーモラスな感じですね。河崎に常に喧嘩腰な琴美が面白いw ドルジも河崎の肩を持つし、口が達者な河崎に毎回言い負かされ気味。
犯人達のペット惨殺の描写とかが結構エグいので、苦手な方は注意した方がいいかも知れません。私もペットを遊び半分に殺すのとかはすごく苦手なので少し目を背けたくなりました。
以下ネタバレです。
この作品は犯人は誰?とかそういうタイプではないのですが、ミステリといってもいい要素を含んでいます。ネタバレしますが、この作品は叙述トリックを取り入れています。つまりは、椎名が見る河崎は、二年前の物語におけるドルジと同一人物で、本当の河崎はドルジに日本語を教えた後に自殺していたこと。
二年前の物語の結末は琴美が犯人グループの事故に巻き込まれて死亡し、河崎とドルジは残った犯人への復讐を企てるも、河崎はHIVを感染させてしまった罪悪感から自殺してしまった。琴美の死によるペットショップの店長・麗子さんやドルジの変化が印象的ですね。
本作の良い点と私的に思うのは、上記のような叙述トリックが仕込まれている作品なのですが、それが物語として必要であったことですね。ドルジは日本語は達者になったものの日本語が満足に読めず、江尻に復讐をするためには協力者が必要だった。しかし外国人である自分がそうそう信用されるとは思えず、河崎を名乗ることにした。
主人公の椎名が受けた衝撃は隣の住人である河崎が実はブータン人であったこと。読者が受けた衝撃は二年前のドルジだった人物が河崎を装っていたこと。同時に真相を違った形で受け取ることになるこの作品は中々に秀逸だったと思います。
なんだか同じような話を最近も書いた気がしますが、叙述トリックを用いた作品にありがちなのが読者を騙すことに注力し過ぎて物語としての魅力を失うこと。私的には物語上破綻していない限り、例え叙述トリックしか評価すべき点がない作品でも面白いと感じるのですが、やはり一般には受け入れ難いと思います。そのなかでも本作品は中々バランスが良かったな、と思います。「読者を騙す」「物語として面白い」両方やらなくちゃいけないってのが「叙述トリック」の辛いところだって感じ。
その他、伏線の回収も綺麗で好感が持てましたね。鳥葬とかレッサーパンダとか。映画版も中々評価が高いみたいですが、どうやって映像化したのかが気になります。
いやー脱線ですが最近叙述トリックの小説を読むことが多かったのですが、叙述トリックを用いたゲームとしてあまりに有名な某作品なんかは今でも色褪せない魅力を持っている素晴らしい作品であることが改めて理解出来ました。読者を騙すということそのものが物語の真の目的だったという一点。叙述トリックを用いた作品は近年では数多くありますが、これと同じプロットを持った作品には他に出会ったことがありません。また叙述トリックに必然性を持たせた作品を読んでみたいものですね。
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