シュタインズゲートが話題になった頃に
よく話に挙がっていた洋画。
5年前とそれほど最近の映画でもないため、
あまり見かけませんでしたが、
最近DVDで発見して、ようやく観ることが出来ました。
主人公・エヴァンは時折記憶障害に悩まされる少年。
青年になるにつれそれは無くなったが、
ある日、過去の自分の日記を見ることで過去に戻ることが
出来る能力が自分にあることを知る。
幼馴染の少女・ケイリーを救うため、
運命を変えることを決意するエヴァン。
以下感想。シュタゲのネタバレもあり。
なるほど、よくシュタゲがバタフライエフェクトの
パクリだパクリだと言われていましたが、実際見てみると納得。
骨組み自体はかなり似ています。
最もパクリというよりはオマージュといった方が正しいと思いますが。
ラストシーンなんか見ればオマージュであることが一目瞭然ですよね。
視聴したきっかけがシュタゲなので、
シュタゲと比較しながら書きます。
多分シュタゲを2時間弱で映画化しようと考えた場合、
このバタフライ・エフェクトに近い内容になるだろうなーと思います。
逆に言うとバタフライ・エフェクトに、陰謀論、未来人、
不可避の運命といった厨二的な要素をこれでもかと
肉付けするとシュタインズゲートが完成する感じ。
いずれにせよ2時間程度で表現出来る内容としては、
かなりバランスのいい作品だったなーと。
上記のあらすじからも分かるように、主人公は一般ピープルではなく、
父親譲りの特別な能力を持った人間です。
記憶に関する研究を行っていた背景もありますが、
タイムリープが出来る理論的な説明は殆どありませんでした。
科学的な理論をきっちり仕立て(トンデモではありますが)、
電話レンジで誰でもDメール送信や、タイプリープが
出来るのがシュタゲでしたが、
このあたりがメディアの違いでしょうねー。
電話レンジや記憶移植とかの解説やってたら、
2時間なんてあっという間に終わっちゃうでしょうし。
エヴァンは様々な過去の改変を試しますが、
必ずどこかに綻びが出てしまいます。
ケイリーを救えば、兄のトミーに狙われ、
トミーが改心した世界では自分は手を失い、
ケイリーは友人のレミーと幸せになっている。
最後にエヴァンが行ったのは、ケイリーとの出会いを改変すること。
この出会いを無かったことにすることで、
ケイリーはロリコンの父親ではなく母親と暮らすことになり、
真っ当な人生を送ることが出来ました。
ラストシーンは大人になったエヴァンとケイリーが
街中ですれ違うところでエンド。
記憶のあるエヴァンはケイリーに気付きますが、
声をかけることはせず、そのまま立ち去ります。
DVDだけらしいですが、バタフライ・エフェクトには、
アナザーエンドとして他のエンディングが用意されており、
そちらのハッピーエンドは、
ラストシーンでエヴァンがケイリーに話しかけ、
ケイリーも「どこかでお会いしませんでしたか?」といって、
これからの未来に希望を持たせるような展開。
まあハッピーエンド好きの私ですが、
流石にバタフライ・エフェクトではこれはNG。
ディレクターズカット版の自ら生まれることを拒むエンディングも
ありだとは思いますが、やはり一番綺麗なのはオリジナルの、
すれ違いエンド。
シュタゲのTrueEndは正にこのハッピーエンドのオマージュですよね。
台詞回しも状況も全て。バタフライ・エフェクトを見て、
このハッピーエンドに説得力持たせて、
これをTrueにしたいなーって
思って出来たのがシュタインズゲートって言われても
納得しちゃうぐらい酷似しています。
バタフライ・エフェクトでは記憶を維持しているのは
エヴァンだけであり、ハッピーエンドは流石に
ご都合主義に感じちゃいますが、
シュタゲでは、ラボメンが違う世界線の記憶を
微かに覚えてたりするような描写が何度もされていますから、
あのTrueEndも納得出来ます。
評価としてはかなりの良作映画かと。
説明不足な点は映画というメディアである以上は致し方ない。
2や3が出ているそうなので
そちらも見てみたいですねー。
以下、脱線話。
しかし改めて思うことはノベルゲーというのは
素晴らしいメディアなんだなーってことですね。
バタフライ・エフェクトはたしかに面白い作品ではあるんですが、
映画である以上、2時間という制約の上では
どうしても表現出来る内容に限界があります。
映画は時間が足りな過ぎる。シリーズ化するにしても
作品一つ一つはまがりなりにも完結させる必要もあるし、
製作の年月もコストも莫大に掛ってしまう。
連続ドラマやアニメなんかは一番適してるかも知れませんが、
時間の制約は少なからずあるし、登場人物の台詞等だけでは、
表現しきれない部分もある。
小説では視覚的な情報や、音楽といった点でどうしても劣る。
漫画も同様の問題があり、
かつ何かの雑誌に連載という形であれば
完結しない限り作品の結末を見ることが出来ない。
これら各メディアが抱えている欠点を、
割とバランス良く補えているのがノベルゲーという
メディアだと思うんですよね、個人的には。
映画やアニメ程はコストが掛らず、
最大の利点であるのが時間制約がないこと。
もちろん1シナリオ何時間程度、という相場はあるものの、
基本的には自由。
一巻完結の小説なんか読んでると、全体の今何%ぐらいまで
読み進めてるのかがもろわかりなので、
あ、そろそろ締めに入るなーとか余計なことを考えちゃうんですよ。
もうページもないし、これは後日談までは書けないな、とか。
ノベルゲーも話の展開とかプレイ時間で大体はわかっちゃうんですけど、
予想を裏切ってまだまだ続いたり、
逆にあっさり終わったりなんてことが結構あって、
それがまたサプライズな面白さにも繋がってるんですよね。
こういう先の読めない面白さはノベルゲーならではだと思います。
話が脱線しちゃいましたが、まあつまりはノベルゲーは、
映画に負けないぐらい素晴らしいメディアなんだよってことが
言いたかったわけです。
未来からのホットラインは読んだことがなかったのですが、あらすじだけ拝見してみました。
うーんたしかにシュタゲのDメール周りは本当にそのまんまですよねw
送信出来る文字数制限のあたりも似てるみたいです。
ホーガンと言えば星を継ぐ者ぐらいしか見たことがなかったのですが、
機会があれば未来へのホットラインも読んでみたいと思いました。
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