チラシの裏に書くようなことを徒然と。
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高村薫氏デビュー作でもある、推理サスペンス?小説。推理というよりはハードボイルド小説って感じでしたが。
銀行本店の地下深く眠る6トンの金塊を奪取せよ! 大阪の街でしたたかに生きる6人の男たちが企てた、大胆不敵な金塊強奪計画。 ハイテクを駆使した鉄壁の防御システムは、果たして突破可能か? 変電所が炎に包まれ、制御室は破壊され、世紀の奪取作戦の火蓋が切って落とされた。
文庫本カバー裏抜粋。どうでもいいですけど、こういう裏表紙の煽り文とかでも、火蓋が切って落されたとか誤用しちゃってるんですね。
ということでこの物語はミッションインポッシブルみたいな感じで、銀行のセキュリティを破って金塊を強奪するという荒唐無稽な難関に挑む、ハードボイルドな男達の生き様を描いた、非常に男臭い小説です。これを書いたのが女性というのだからさらに驚愕。
本作のまず特筆すべきところは、まるでその場を見てきたかのように描かれる圧倒的でかつ正確無比なディティールにあります。エレベーターの構造やら、電気配線の様子。共同溝の構成などその道の専門職でないと分からないようなことが事細かに描写されています。
犯行計画自体もさることながら、それに至るまでの工作などの準備も緻密で、これなら本当に金塊の奪取が出来るんじゃないかというリアリティがあるんですよね。
反面、シーンごとの描写が細かすぎて、話の大筋が捉えづらく、正直読みにくい小説であることは否めません。本を開いて読むぞ!という気持ちの時は面白いのですが、ちょっとした時間に片手間で読んで面白い類の小説ではないです。
あとはこれは賛否両論なんでしょうが、なぜか急にBL要素が入ってくるという衝撃。作者が男性だったら何も思うこともなく、漢が漢に惚れるという男塾的なアレで済んだのですが、作者が女性であるという先入観からか、ちょっと引いてしまったのはあります。というか氏自身が、同性愛を描いたと公言しちゃってるし。うーん、ここは別に大胆な犯行を共にするかけがえの無い仲間、といった男同士の友情でも良かったんじゃあないかと思ってしまうんですよねえ。
同性愛者への偏見とかは無いつもりなのですが、そのケがあったわけでもない、幸田とモモが急に同性愛に目覚めるというのは流石にどうかと思いました。
というわけで、全体的に読みにくい小説ながらも、綿密な計画の元、実行に移された時の緊迫感とか、ライブ感は凄いですし面白い小説ではあります。ただ同性愛とかに偏見を持っている方にはちょっとオススメは出来ません。
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