チラシの裏に書くようなことを徒然と。
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夢枕獏より月に呼ばれて海より如来るです。
小説として氏の作品を読むのは初めてなのですが、「陰陽師」「餓狼伝」などでも有名な方ですね。
主人公・麻生誠は、ヒマラヤ山系に属するネパールのマチャプチャレの頂きを目指していた。地元住民によって崇敬されているその山は、登山が禁止されていたが、麻生の登山チームは秘密裏に登山を行なっていた。長く続く猛吹雪で足止めされ、同じチームの木島は高山病に掛かり、食料も残り僅か。そんな絶体絶命の状況の最中、ついに木島が息を引き取る。その後追い打ちをかけるように雪崩に襲われるが、奇跡的に助かった麻生は、山頂を目指す。そこで見たのは3メートルを超える巨大なオウムガイの螺旋だった。その後、麻生はオウムガイに興味を持つが、ある時、数秒先の未来を幻視するという現象に見舞われ、それをきっかけに麻生と同様に螺旋に興味を抱く人物達と出会うことになる。
といったあらすじ。
手足の指を失った壮絶な登山の果てに見たのは巨大な螺旋。そこから麻生の生活は一変するわけですね。数秒先の未来を見ることが出来るようになる、というあらすじから、その能力を駆使して自身に降り掛かる様々な問題を解決していく伝奇活劇・・・みたいな展開を予想していたのですが、内容は全くそんなことはなく、麻生はこの力をすぐに失ってしまいます。
幻視した未来を変えてみる実験によって、麻生は、万物を超越したような感覚に一瞬だけ触れる。少ないながらも現代まで生き残っているオウムガイと、多大なる繁栄の後に絶滅したアンモナイトの違い。それは各々が持つ螺旋だった。万物の進化には常に螺旋がついて回る。
生命とは、進化とは何かということを、氏独自の観点による「螺旋」というテーマで解釈していくちょっと哲学的な小説ですね。読む程に彼の描く世界観に引き込まれ、氏の文章の読み易さも相まって非常に面白く読めた作品・・・なのですが、残念ながら未完結。
全3部構成らしいですが、本作「月に呼ばれて~」では、1部と2部のプロローグだけ描かれています。1部の最後で、麻生とある重要人物が邂逅するところで幕を閉じていて、先がすごく気になるのですがいつ読めるのかしらん。
アニメ・天元突破グレンラガンでも、「螺旋」と「進化」が重要なテーマになっていましたが、本作や、夢枕獏氏の螺旋をテーマにした別作品「上弦の月を食らう獅子」が一部モチーフになっているとか。私も本作読んでいる時に真っ先に思い出したのがグレンラガンでしたねw
上弦の月を食らう獅子もそのうち読んでみたいなあ。
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