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チラシの裏に書くようなことを徒然と。 Since 19,Feb,2007
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プレイしてから1年近く経ってしまいましたが・・・w

Basilの名(迷?)作・それは舞い散る桜のようにから幾星霜。
ついにあの伝説のシナリオライター、王雀孫氏の完全新作です。
それ散るスタッフが移籍して作られた新ブランドNavelは、
第2作としてこの俺翼が予定されていたようですが、
氏の遅筆さによるものかは分かりませんが、遅れに遅れ、
今年ようやく発売に漕ぎ着けたという背景があるみたいです。

やはりこの人の売りといえば、最高に面白いテキストにあります。
それ散るがストーリーがいまいち、というか不明瞭だったにも関わらず好評価を受けているのも、
一重に氏のテキストの面白さに寄るものだと思います。

キャラクターデザインはもちろん西又氏。
判子絵だのなんだの色々言われている方ですが、
私はそれ散るからのファンなのでそんな声は聞こえませんよ?
あ?どのキャラっておまえ、こいつらみんな同じような顔じゃねえかbyハリュー
とか最高に笑えましたがww ・・・自虐?



総評:8点

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ということで、俺たちに翼はない。
基本的にシナリオは4章・・・いや、5章仕立てだったかな?

羽田鷹志と渡来明日香の第1章。
山科京?何それ食えんn(お前が厚生労働省か!

千歳鷲介と玉泉日和子の第2章。
成田隼人と鳳鳴の第3章、通称池袋ウエストゲートパーk(ry
伽楼羅と鳳翔(ちょ の第4章。
そして最終章、羽田鷹志(ようじ)と羽田小鳩。

鷹志、鷲介、隼人については、選択肢によって
それぞれのルートへ移行していきます。

正直、第1章については、往年の王雀孫節を期待していた人には、
かなり痛いカウンターをもらうことになります。
というのも端的にいってしまえば主人公の鷹志は
いじめにあっているようなもので、見ててかなり痛々しいです・・・。

私の場合は、ちょうどライトノベル「AURA」(田中ロミオ氏著)を
読んだ時期と被っていてジャストミートで痛かったです。

 

ネタバレ全開でいきますが、
各章の主人公は同一人物の違う人格。
10歳の頃トラウマにより心を閉ざしてしまった鷹志(ようじ)。

第1章は、弱かった鷹志が「誰にも負けない自分」を夢想して作り出した人格、
「羽田鷹志(たかし)」が主人公です。
鷹志は誰にも負けない自分であるがために、
どんなことをされても無感動で、無気力であろうとする。
(実際には結構精神的に参っちゃってますが)
全てはグレタガルドにいずれ帰る自分には意味がない、
というように日々を過ごしています。
最初こそ本当にグレタガルドとのファンタジー折半シナリオなのかと
思いましたが、前述の「AURA」とかの印象が強かったため、
かなり早い段階で、ああ、妄想戦士か・・・ということに気付いてしまいました。
それからは鷹志の言動一つ一つが痛くて痛くて・・・。

第1章はこのようにプレイすることで痛みを覚えるシナリオになっていますので、
ここで挫折してしまう人がいるのも頷けます。
ですが、王雀孫を、それ散るの面白さを思い出して、
なんとかここを乗り越えて欲しいですw

個別ルートに関しては、可もなく不可もなく無難な出来。
ただ明日香については結構持ってかれましたが・・・w
結局同じような悩み、痛みを持っていたもの同士が、
互いに救われあうってお話でしたね。

明日香はキャラ的には思いっきりプリンセス星崎希美リボーン。
なんだと。とか想いっきり被ってますし、あ り え な いとか
てれりこてれりこ言い出しても全く違和感がないですw
いや好きですけどねw


第2章はぬるぬる鷲介こと、千歳鷲介。
人と深くは関わらず、けれども潤滑油のように上手く
人間関係を保つことが出来る人格。
鷹志が持てなかった能力を持っています。

この2章は王雀孫節全開。
まあ桜井舞人のように下ネタ満載ではありますが、
ここのテキストの面白さは本当にずば抜けています。
全体通しても鷲介は主人公的にはやっぱり一番好きかも。
次点は隼人ですけどね~。

もー本当にこの2章はいつまでも浸かっていたいぬるま湯のような
心地よさで、終わるのがもったいないとすら思ってしまいます。

鷲介が面白いのはもちろんなんですが、喫茶「アレキサンダー」の
メンバーもまた個性派揃いで・・・もうみんな好きw
マスターは究極に変態で漢だし、女性陣が
ヒロインにしてもいいぐらいの良キャラ揃い。
個人的には日和子さんが普通に気に入っちゃってるので、
そこまででもなかったんですが、紀奈子さんルートを熱望する人が
多いのも頷けます。
あや、普通にヒノエリも好きですしねー。

個別ルートは他人に深く踏み込むことを決意した鷲介の物語。
んー鷲介が気に入ってるのもそうですが、
シナリオ的にも一番好きかもです。
基本的には・・・なんだろう一昔前のギャルゲーの王道シナリオ、かな?
主人公がいっぱい努力をして、好きな女の子を振り向かせるってお話。
まあそれもこの俺翼の設定とテキストの面白さによって、
終始明るいノリでかつ波もあって非常に楽しめました。
日和子さんも最初の印象が大分変わって、
気付いたらヒロイン中で一番気に入っていましたw

やはり主人公ってのは重要な要素なんだな~と改めて思います。
不真面目なところや臆病なところもありますが、
鷲介がほんとにいいやつなんですよ・・・。

後、王道シナリオって言いましたが、
最近ってこういう王道シナリオが少ない気がするんですよね。
近年は鈍感でスカした主人公が、
いつの間にか女の子から好きになってもらってたり、
最初からその状態だったり・・・そんなのばっかり。
まあ私が触れているメディアが偏ってるだけかも知れませんがw

古きを訪ねればToHeartの芹香先輩シナリオの浩之ちゃんのように、
自ら行動して努力していく主人公と、そんな主人公に惹かれていくヒロイン。
定番ではありますが、私はそういうシナリオが好みですねっ。


第3章はIWGPのような夜の繁華街を舞台にした、成田隼人の物語。
ぶっころすぞコノヤロウが口癖の隼人は、
鷲介にはなかった、降りかかる火の粉を払うことが出来る、
「力」を持った人格です。

3章も2章に負けず劣らず面白いですw
何かと隼人にちょっかいを出してくるYFBのメンバーも
これまた個性派揃いで面白すぎです。
インパクトとしてはLR2001が最高ですけどねw
中の人はプロのラッパーらしいですが、
もうほんとにいい意味でウザいw

そしてサブヒロインNo.1であるコーダインも良かったですね~。
とりあえず山科京シナリオの代わりにコーダインシナリオを用意して欲しかったのは私だけではないはずw

っと、メインヒロインの鳴も結構好きなんですが。
カケルとの甘ったるい兄妹会話ももう少し見たかったですw
鳴はそれ散るの雪村小町のノリをそのままにもうちょっと天然にした感じ。
日常会話としても結構面白かったですね~。

基本的なお話のテーマとしては鷲介と大きな違いはありません。
一人でいることの寂しさを知り、他人に深く関わろうと決意する。
その時から成田隼人の物語は動き出します。

このシナリオもちょびっと泣ける要素もあり、
またバトル描写もあり、で飽きさせない展開でした。


第4章の主人公は伊丹伽楼羅。
前の3人が持て余している怒り、憎しみといった負の感情。
それを司るのが伽楼羅という人格です。
彼に関しては異常者そのものとしか言えず、
多分プレイしている殆どの人がドン引きしますw

しかしその存在は極めて重要であり、
鳳翔が鷲介や隼人に関わってきたのも全ては
伽楼羅に会いたいがためでした。
まあ伽楼羅ルートのようなものは残念ながら存在しませんが、
あったら間違いなくヒロインは鳳翔だったかとw
とりあえずプレイした後ぶほんぶほんとか
うおぅんむうぉんむとか言わないように注意しましょうw

そして、個別ルートにいかなかった場合の第5章、人格統合ルート。
このシナリオにより主人公が解離性同一性障害になってしまった理由。主人公の過去。
そしてその解決方法、全てが明らかになります。

正直序盤の精神年齢10歳である羽田鷹志(ようじ)に関しては、
勘弁してくれって感じではありました・・・。
なんというかガキのくせに小鳩に、妹に手出してんじゃねーよ、とw
流石にあそこはやり過ぎじゃないかな~と思う次第で。

その後の人格統合の果てに生まれた、ニュー羽田鷹志。
そう、これはみんな大好き我らが主人公、それ散るの
桜井舞人の再臨を感じさせるようなキャラでしたw

話術に長け、腕っ節も強く、時に狂い、
そして時に和馬ラヴだったりするニュー羽田には、
もうこれでもかという程笑わせてもらいましたw
特に人格統合に気付き、同時に鷹志への想いに後から
気付いちゃったわたらないさんとのドツキ漫才が秀逸です。
もー羽田君を返せ~ってな明日香はちょっと可愛すぐるw
多分ヒロイン中一番乙女。
たまにタカシの人格が出ちゃった時の乙女チックさとかもうね・・w

でもって人格統合しちゃった鷹志は、
明日香への気持ちは1/4に、小鳩への思いは4倍になっちゃってるからまた救えない・・・。
でも和馬ラヴは1/4になってない気がするのは気のせいでしょうか・・w

で、肝心のシナリオ自体は・・・
一応綺麗にまとまってはいます、いますが・・・。
なんとなく締めが緩い気がするんですよね~。
後は真のメインヒロインである小鳩がキャラ的にちょっと
薄いのが難点か・・・いや好きな人は好きなんでしょうが、私はあまり・・・w
たしかに自分自身の過去と向き合い、
人格統合が成されたのは大きな前進なんですが、
5章はほとんど主人公と小鳩、二人だけで進みます。
これがなんというか・・・すごくもったいない気がしてならないのです。
1~4章の魅力的なキャラ達と紡いで来た日常が、
あまり意味が無かったかのように感じてしまいます。
もっと今までやってきたことが色々積み重なって、
大きな変化につながって行くような壮大な展開であれば、
素晴らしいものになったんじゃないかな~と、
勝手に思ったりもしたり。


とりあえず2009年のトップになりそうなゲーム。
まあ私があまり色んなゲームプレイ出来ていないっていう
問題もありますが、そう思わせる程の面白さを持ったゲームでした。

今回はそれ散るとは違い、細かい謎は残っているものの、
きちんと完結している作品ですので、そこは評価できます。
(当たり前なんですけどねw)
締めにもう一声欲しかった気もしますが、
プレイして損は無い作品だと思います。

王雀孫氏の新作がいつになるかはわかりませんが、
気を長くして待つことにしますw
 

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