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チラシの裏に書くようなことを徒然と。 Since 19,Feb,2007
 私的には久しぶりのライアーソフト。今まで知らなかったのですが、ライアーソフトの〇〇の〇〇というタイトルは全てスチームパンクの同じ世界観の元での物語だったみたいですね。

本作も漏れ無く同じスチームパンクの物語なのですが、プレイした感触では一応本作だけでも十分に楽しめるものだったと思います。キザイア先生との確執やイズミの正体などは少し気になりましたが多分過去作で特に描かれた訳ではないんだろうな、と思ってましたので。



 まずスチームパンクってなんぞやというところについて。私の理解が正しいか微妙ですが、極簡単に言うと電気機関に移り変わること無く、蒸気機関が発達していったらどんな未来になったか?という歴史改変をテーマにした一連の作品群です。馴染み深いものとしてはラピュタやFFⅥなんかがありますね。世界中で蒸気機関が蔓延しているため一般的に空気が悪そうなのが特徴でしょうかw



 で、このスチームパンクな世界の中で、本作の舞台はフランスに位置するマルセイユ海上学園都市となります。ここには才能ある学生が集められ、世界最高の碩学を生み出すことを目的として運用されています。ここに学園都市史上唯一の転校生ニコラ・テスラが入学してくるところから物語は始まります。


 主人公はテスラとネオンの二人とされていますが、実質的にはネオンが主人公と言っていいと思います。テスラは基本完璧超人で、心理描写もなくミステリアスな雰囲気を保っているので、ネオンのピンチに駆けつけるヒーロー役。二人が所属する思弁的探偵部に舞い込む様々な依頼を解決していく中で、テスラに心を惹かれていくネオンを中心に物語は展開します。

 シナリオは完全に一本道であり、女性キャラクターは沢山出てきますが、ルートはネオンのみ。寄り道的なものも殆どなく、エロシーンも少ないです。必然的にプレイ時間も短めになり、15時間程度だったかと思います。魅力的なキャラクターが多いだけに少し勿体無い気もしますが、主人公のテスラとネオンの魅力が詰まっている作品ですのでこれも納得です。


グラフィックは割と特徴的で、線が太く、筆書きっぽい感じで、塗りは質感がなくアーティスティックな感じ。・・・うーん自分の表現力の無さを痛感します・・・。作品の雰囲気にはとても合っていたと思いますね。巨乳が多すぎなのが珠に瑕なw


システムは最近の作品としてはいささか不満足。テキスト設定の不便さとワイド非対応なのは少し気になりました。


音楽も、フランスっぽいお洒落な感じのBGMが多く、雰囲気作りに一役かっていた印象ですね。
OPテーマも起動する度に聞きたくなる良曲。


 シナリオの前にテキストについて。恐らくスチームパンクシリーズ全てがこんな感じで表現されているのだと思いますが、非常に癖のあるライターさんですね。よく言えばお洒落、悪く言えば気取りすぎといった類のテキスト。接続詞の省略(例:瞳を閉じた→瞳、閉じた)や反復表現の多用などが目立ちます。前者は、モノローグに関しては、叙情的な雰囲気を醸しだして良いのですが、音声で聞くとかなり違和感があります。特にネオンの心理描写が多い本作では結構気になりました。後者は、戦闘前のマシンベルト云々というのは、ヒーローモノとしての体をなす前口上ということで良いんですが、ナイチンゲールの描写になる際に毎回挿入される庭園の様子とかは流石に要らないんじゃないかと思います。

 それ程長くはないですし、別にそれでシナリオ分量を水増ししているなんてことは言いませんが、ここぞという時以外で反復表現をされるとちょっと興が冷めてしまいますね。

ただし、そういった表現がお洒落な雰囲気を演出して、フランスのマルセイユという舞台やキャラクター達の洒落た造形にマッチしていたともいえますので、ハマる人にはハマる、人を選ぶテキストだと思いました。




総評:7点





さて、シナリオ感想。以下ネタバレとなりますので、ご注意をば。












 シナリオは全11章からなっていて基本的は、最終章以外では大きく話が動くこともなく、異能に関するトラブルを解決したり、統治会メンバーと戦ったりといったことがメインとなります。
 テスラは齢92歳の老成した性格で、雷電魔人として異常な強さを持つ人間のため、バトルは大体すぐに方が付きます。出し惜しみはあってもラスボス戦以外では苦戦らしい苦戦すらない程。
強いて言うなら、戦っている相手もテスラの救うべき者であることが多いため、加減して戦わなければならないという縛りはありましたか。さらに戦いの中で、その人物が抱える問題の答えを見つけ出さなければならないという点もありますね。

 必然的に各章のメインとなるのは章始めに挿入される「例題」に悩むその章のキャラクターに関するお話となります。正直短い話が連続するので、それほど感情移入することもなかったのですが、ネオン周りや敵側の統治会にも不快なキャラクターが殆どいなかったので、ストレス無くプレイすることが出来ました。特にテスラに関しては、本作前にプレイしたゲームの主人公があまり気に入らなかったギャップもあって、非常に好感が持てるひたすらかっこ良い主人公でした。


 最終章では、その無敵だったテスラが無敵足る由縁だったネオンとの絆を失うことによってついにピンチにされるわけです。そして彼を救うのは、10万の学生達に助けられ、テスラの元に辿り着いたネオン。彼女が言った「あなたが世界を守るなら、私があなたを守ります」という台詞がテスラを主人公とした黄雷のガクトゥーンのテーマだったことが分かります。この台詞は武装錬金のカズキを思い出しました。



 ここで忘れないうちに設定について少しまとめてみます。

まず、このマルセイユ洋上学園都市は、そもそもテスラを斃すために結社によって作られたものでした。
 テスラは過去に結社の陰謀を何度も阻止した経緯があって、結社の大敵として長らく認知されている。テスラが司る無限の電力は、この世界には本来存在し得ない幻想の存在であり、その源はテスラと他者との絆、有り体に言えば、ニコラ・テスラという人物の記憶でした。信仰の量が神様の力に直結する、みたいな感じですかね。で、テスラの記憶というのは通常自然に忘れ去られていくモノみたいですが、ネオンの家系・スミリヤは、唯一テスラのことを記憶し続けることが出来る一族でした。
 この辺りは恐らく、テスラが愛したというネオンの曾祖母?が交わした契約みたいなものだったんじゃないでしょうか。

で、マルセイユ洋上学園都市に集められた生徒達は、全てテスラと何らかの縁を持つ者でした。テスラの力の源が絆にあることを知った結社が、彼の縁を消滅させ、力を失わせようとしたわけですね。さらに数年前、ハンガリーの奥地で暮らしていたスミリヤ家が襲われ、生き残ったのはネオンのみとなってしまった。

後はよく分からなかったのですが、あの自動学習装置で異能学生を生み出し、鐘の力を増大させていたという節もあったんでしたか。学園の卒業生って毎年数多くいるのに、彼らは集めなくても良かったのは何故なんだろう。自動学習装置でテスラの記憶も消していたんだろうか。







 私の読解力不足もあって色々粗もありそうですが、簡単に言うとこんな設定だったのかな、と思いました。最終章のネオンが、テスラと過ごした幼少期の記憶が戻った統治会や10万の学生の支援を受けて、テスラの元に向かうシーンはベッタベタながら感動出来ます。4月の時点で記憶が戻ってたんなら言えよヴァルター君とか思いましたけどw

 ただまあ、危うく10万の学生が犠牲になるところだったわけですから、もうちょっとニコラの方で事前準備が出来なかったものかと思っちゃうんですよね。普段完璧に守っているだけに。ライヒの謀略によってネオンとの絆を失ってしまったわけですが、ニコラが包み隠さず全てをネオンに伝えていればもう少し安全に事を進めたのではないかと。・・・いやまあ野暮なのは重々承知ですけどねw 
 
 しかし最後全部ライヒの責任にされちゃってて可哀想ですよねえ。





総評
 システムが多少古臭いこととプレイ時間が短めであることを除けば特に欠点が見当たらない良作。歴史改変モノ特有の小難しい設定やら用語やらは多々ありますが、それらを理解出来なくとも理解出来る、真っ直ぐな王道ストーリーとフランス・マルセイユという舞台にあったキャラクター、造形、音楽。総じて高レベルです。特に主人公を始めとした登場人物達に嫌味なキャラがいなかったのが良かったですね。テキストは癖がありますので、そこだけは注意をば。

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