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チラシの裏に書くようなことを徒然と。 Since 19,Feb,2007
いまさらですが、私は普段小説を殆ど読みません。
面白い作品が山ほどあるのも分かっているのですが、
結局は読みゲーやラノベ、あとは映像作品(アニメ、映画、ドラマ)の方が
肩の力を抜いて楽しめたり、取っ付きが良かったりで
選ぶ事が多いためです。

娯楽はやはり楽しむために行うものですから、
それで疲れてしまっては本末転倒と思うわけです。
一般小説程度で疲れるって表現をしてる時点でたかが知れますけどねw

最近は昼休みを利用してラノベを読み漁っている次第ですが、
面白いもの、つまらないもの、有象無象あります。
でも中には著者の文章力自体に疑問を持ったりすることもあります。
こういうのは一度気になってしまうともうダメで、
作品を荒探しするように読み進めてしまうんですよね。
これではちょっともったいない。

しかしそもそも普段小説を読まない私が、
文章力どうこうを言えるのか?
上手い文章、下手な文章がどういうものかを理解しているのか?
という自分への疑問がありました。

これを払拭するために、過去の名作と言われる小説ぐらいは
読んでおかなきゃ流石に人としてダメだろうという結論に達したわけです。


そんなこんなでまず選んだのが「殺戮にいたる病」(著・我孫子武丸)です。
叙述トリックを用いた作品としては非常に有名な作品で、
読みゲー感想などでも例として結構挙げられる程です。
著者の我孫子氏もかまいたちの夜の原作者としてゲーム業界でも有名ですしね。

叙述トリックに成功した作品は類を問わず好きなものが多い私ですので、
まず押さえておきたかった作品。
まあ名作を読むにしても結局自分の好きなジャンルいっちゃってます。

で、殺戮にいたる病。

蒲生稔が行っている猟奇殺人。
息子の犯行ではないかと疑う雅子。
連続猟奇殺人事件の犯人を追う樋口。

物語は「エピローグ」から語られ、
その後は、上述の3人の視点と時間軸で進みます。

叙述トリックものだということを
聞いていたのもあってどう捻ってくるのか
考えながら読み進めていましたが、なるほどこうきたか、と。

私は樋口が年の割にモテているのを見て、
稔=樋口という線を疑ったりしていたんですが、
見事に外れましたw
まあこれを事実とする場合、二重人格だとかの
陳腐な要素を使うことになるので、
冷静に考えれば名作とされる本作品でそれはないですよね。

最後のページのたった3行でひっくり返される、
いままでの常識、世界観。
いやはや流石だなーと思いました。

よく読み返してみるとたしかに
雅子の視点ではミノルという単語すら出ませんし、
稔視点での母も一度も雅子という名前は出ていません。

単純に性的倒錯を描いた猟奇サスペンスとして
読み進めていた人は最後の最後で大混乱でしょうね。
猟奇サスペンスとしての描写がただの叙述トリックの
隠れ蓑で終わっていないところも評価に値します。
蒲生稔は最後に真実の愛を知り、目的を達成しますしね。
樋口とかおるが段々と猟奇殺人の犯人・稔に近づいていくのも、
サスペンスとしての緊迫感に溢れていました。

たしかに叙述トリックのためにいくつか
無理のある展開が多少あるのは否めないです。
四十三歳の稔が院生と言い張ること。
バーテンダーに三十前後だという印象をつけること。

しかしそれを鑑みても素晴らしい作品だな、と思いました。

ミスリード対象である信一(二十歳)よりもさらに若い
被害者を出してオジン、オジサマなどと言わせてるのも
面白いですよね。十五歳が二十歳に向かってオジンと呼ぶ、
なんてことも一見ただのあるあるなんですが、
実はそれが真実を示しているわけです。

なんというか作品自体の面白さも然ることながら
こういう叙述トリックのお手本として、
勉強になることが非常に多かったです。

真相を知っている状態で読み返すとまた面白いんですよね。
稔の口調が大学生のいいとこのお坊ちゃんって印象だったのが、
初老の紳士の口調に見えるわけです。
マザコンで屍姦趣味があることもあってか、
言葉の節々に薄ら寒いものを感じたり。




ここから脱線。
なんとなく個人的なメモ用に、
私が今までに見た叙述トリックの要素を
持った作品を思いつく限りまとめてみました。
作品自体が叙述トリックをベースにしたものから、
一要素として持っていた作品含む。

ネタバレ防止のため要反転。


小説
・小説版機動戦士ガンダム第08MS小隊
(ラストのシローとアイナ)
・空の境界(式の性別)
・D.D.D.(在処の病状と犯人の能力)

ゲーム
・EVER17(時間軸と少年の顔、その他もろもろ)
・車輪の国、向日葵の少女(アンタとお姉ちゃん)
・G線上の魔王(魔王と主人公)
・俺たちに翼はない(主人公)
・素晴らしき日々(主人公とかもろもろ)
・ひぐらしのなく頃に(魅音と詩音)
・うみねこのなく頃に(多分叙述トリックのはず…)

映画
・シックスセンス(実は主人公も幽霊)




他にも色々ある気がしましたがパッと思いついたので。
と書きながら思いましたが、
叙述トリックの定義って案外難しいですね・・・。
狭義的に考えるなら上記だと、
08小隊とEVER17ぐらいしか該当しないかも。



しかし叙述トリックを持った作品って
探しにくく薦めにくくで出会うの難しいですよね、本当に。


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