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チラシの裏に書くようなことを徒然と。 Since 19,Feb,2007
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氏の中でも特に人気があるS&Mシリーズの第1作「すべてがFになる」です。理系ミステリと称されるように、作中は登場人物の殆どが理系で、内容やトリック自体もコンピューターやプログラミングに関することが多々登場します。

N大学の助教授である犀川創平と教え子かつ恩氏の娘でもある西之園萌絵は、研究室の旅行で妃真加島を訪れる。妃真加島には最新鋭の設備とセキュリティを持つ真賀田研究所があり、二人はそこで不可思議な密室殺人事件に遭遇する。

といった感じの内容です。初めて森博嗣氏の作品に触れた所感としては、専門的な内容の割には読み易く、登場人物も個性的で飽きさせない魅力を持っているな、と感じました。主人公の犀川は独自の理念を持った天才ですが穏やかな性格。しかしシナリオの終盤になると狂気的な側面も垣間見せたりで中々魅力的です。ヒロイン役の萌絵も犀川に好意を抱いていて作中で何度かヤキモチを焼いていたりと可愛いキャラなのですが、実は数学の天才。そしてその二人の天才を凌駕する天才である真賀田四季博士、と中々厨二チックで私好みですw

これから本作を読もうと思っている方は本作の情報は一切遮断した方が良いです。すべてがFになるのウィキペディアの概略でさえもネタバレになっちゃいますのでw真賀田研究所ではオリジナルの超すごいオペレーションシステム・レッドマジックが可動していたり、ロボットによる管理、VRゲームの実現など、作品発表の1996年当時としては正に最新の理系知識を取り入れた斬新なミステリだったんでしょうね。十数年立った今から考えてもハイテク研究所と言えますし。ただ当時よりはコンピュータ用語も一般的に浸透していますので、現在の方が自然に読めるかも知れません。

関係ないですけどレミリアの「レッドマジック」は本作が元ネタという説もありますねw



以下ネタバレの感想です。


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まずタイトルの考察。元々はすべてがFになる日というタイトルだったそうですが、編集部の意向で日が削られたという経緯があったそうです。たしかに「なる」で閉じていた方が抽象的で色々考えさせられて(ミスリード)面白かったかも知れませんね。「日」だとなんとなく想像出来てしまうかも知れません。Fが16進法の最大値ですべてがFになるというのは何かの数字が最大になることを指しているんだろうなというのは想像がついたのですが、それがどう事件に影響しているのかは全く分かりませんでしたね。犀川と島田文子が変数のチェックしているシーンなんか萌絵と読者完全に置いてけぼりでしょうねw 当時はなおさら。しかしFの指す意味を考えてたシーンとかは意地悪ですよねえw 犀川ならF=15という発想はすぐに思いついたはずなのに。あそこは十六進数の話もそれとなく出した上で、しかしメッセージの意図は分からない、というようにした方が良かったかなーと愚考。

あとは真賀田四季。15年間一度も外に出ておらず、直に会った人物も殆どいない。妹の未来は日本語が上手く話せず、重要な役のはずなのに異様に描写が少ない。正直この辺りから未来が犯人かつ四季と入れ替わっていることぐらいまでは容易に想像がつくと思います。問題はそれをどうやって達成したか。私は事件前に萌絵がテレビ電話での四季との会話が予め用意されていたVTRだったとか予想してたんですけどね・・・w 萌絵との会話をシミュレーションし、あたかもそこで実際に話しているかを装っておいて実はそれがアリバイに・・・とか。あの部分は四季の天才性とFのヒントを示すためだったのですね。プログラムの変数がオーバーフローしてシステムが云々ってところは推理するのは中々骨ですね。推理小説ではありますが、本作に関してはトリックの解説や物語を素直に楽しむのが良いかなあと思いました。

ちょっと思ったのは十四歳のミチルと二十九歳の四季の入れ替わり自体が少し無理があるなあとは思いました。萌絵の未来よりも四季の方が若々しかったという発言や3年前にダイエットしていたとか入れ替わりの伏線は多々ありましたが、死体を調べたら実際の年齢とかバレちゃうんじゃないかなーとか。
ああ、でも本来は殺人事件自体研究員が隠蔽する予定だったから問題ないのか。今回は最悪のケースで、それでも四季は警察が逃げおおせた訳ですからね。ふむ・・・上手く出来てますw やはり天才か・・・。上述しましたが、ウィキとかの解説だとS&Mシリーズは犀川と萌絵と四季を中心とした・・・って解説がありますので、この時点で第1作目であるすべてがFになるでは四季は生き延びているってわかっちゃうんですよね。この辺がネタバレが怖いところ。

今回で犀川教授や、萌絵、そして真賀田四季等のキャラクターに魅力を感じたので、他のS&Mシリーズにも興味が湧いてきましたね・・・。読みたい本が増える一方ですw



しかしこの小説、ゲームになってたんですね。しかも開発はEVER17等を生み出したKID。デモムービーを見てみましたがとりあえず犀川イケメン過ぎワロタ。四季に関しては想像通りの見た目でしたね。犀川研究所の一員となって事件に巻き込まれるマルチエンディング式のゲームらしいです。あーちょっとこっちも興味出てきたなあw



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