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チラシの裏に書くようなことを徒然と。 Since 19,Feb,2007


3rdeyeより幻創のイデアです。他のブランドにいたスタッフが独立して作ったブランドらしいですね。Tacticsに対するKeyみたいな感じだろうか。三作品目の作品。



7年前に発生した”ナグルファルの夜”という現象によって
巨大な空間の裂け目が発生し主人公優真が住む世界に甚大な二次災害をもたらした。
かつての首都はナグルファルの夜の影響で大きな打撃を受けたが、
アーカイブスクエア社(AS社)は都市機能の中枢であった町ごと移動させた。
そのお陰で町の復興は順調に進み
今となっては7年前とほとんど見た目が変わらない程にまで復興させた。
AS社によって復興した“新市街”に住む主人公と
放棄された町“旧市街”に住んでいる主人公。
二人の出会いが、数奇な運命を展開していく

以上、wikiより引用。

グラフィックは昨今のエロゲー業界では良くあるタイプの絵柄だと思います。イベントCGはクオリティが高く良かったと思いますが、立ち絵がちょっと崩れてるものがあった印象。立ち絵をアップにしたり組み合わせたりでイベントCGっぽく見せたり、リノンの眼の色の変化とか細かいところで結構演出が凝っていましたね。

BGMは中々好印象ですね。ゲームを進めるのに疲れた時、少し横になってBGMを垂れ流してる状況というのが私は良くあるんですが、本作は結構心地良いBGMでした。メロディーもキャッチーな感じですしね。


システムとしては、殆ど選択肢が無い代わりに・・・というわけではないですが、ルートジャンプという機能が用意されていて、シナリオを好きな時に好きな場所から読み進めることが出来ます。本作はダブル主人公制で、共通ルート後は、優真ルートと赫ルートに別れます。ザッピングってほどではないですが、どちらをどういう順番で進めてもいいようになっています。

あとは、会話シーンが、吹き出しで表示されるようになっているんですが、これは正直要らなかったかなあ。読み難いし、せめて通常表示と選択出来れば良かったのだけれど。キャラが喋ってる感を出したかったなら口パクぐらいして欲しいところ。シーンによっては鼻から吹き出しが出てるように見えたりでちょっと滑稽だったんですよねw 文字がはみ出るバグも多かったし。


世界観的には、幻ビト”イデア”とか現ビト”クレアトル”とか異能”デュミナス”など、正に厨二な用語のオンパレードです。しかし私が古い人間だからなのかなあ、真面目に厨二な世界観の作中で、厨二厨二と連呼するのは逃げてる感じがしてあまり好きになれない。厨二な設定だって分かってやってるから許してね♪という制作側の意図が透けて見えてしまう。

どうせやるなら真面目に、徹底的にディエスみたいに作るべきなんじゃないかと思いますねえ。



総評:6点



以下ネタバレとなりますのでご注意をば。








で、シナリオの前に、テキスト及び主人公の性格。

 テキストは体験版、プロローグ部分を見れば分かると思いますが、非常に読み辛い。言い回しが難解とか格式ばりすぎとかじゃなく、本当に単純に読み辛いんですよ。装飾過多というかもっとシンプルに言えばいいのにと思うことが多い。本編中は幾分マシになりますが、それでも若干の読み辛さは常にあります。


 それと主人公の性格。赫については、ハードボイルド系のお話にありがちな寡黙で実直な男で、特に不満はないのですが、もう一人の主人公・優真。
 なんだろうなあ、客観的に見れば気のイイ奴でモテるのも分からんでもないんですが、正直主人公としては、言動・行動含めて非常に感情移入し辛い。これを自分が喋ってると想像すると反吐が出るくらい。いやもうなんなんでしょうね。なんでこんなに気に入らないのか自分でも解らないんですけど、もう生理的に受け付けない領域なんですよ。言動一つ一つがイライラしてしょうがない。

んで、その生理的に受け付けない男に、出会って2,3日で惚れ込んじゃうヒロイン。

個人的な好みの問題ではあるんですが、創作物全般において主人公の性格というのは非常に重要です。特に恋愛要素があるものなら、主人公と恋愛するヒロインが描かれることは多々あるわけで、その時に主人公自体が気に入らないと、ヒロインに対しても魅力を感じなくなってしまうんですよね。こんな男のどこに惚れたの?という感じに。主人公がちゃんと魅力あるように描かれている、もしくは最低でも気に入らない領域にまで達していなければ、展開次第でまだ受け入れられるんですけどね。


 しかし本作は正直辛い。性格を簡単に表すなら禁書の上条さんとFateの士郎を足して、女好きにしたような感じなんですが、無性に鼻につくんですよねえ。

 
 最近プレイした中では、ガンナイトガールや、ルートダブルのメガネがあまり好きになれなかったタイプの主人公でしたが、それらと比べても頭ひとつ抜けて気に入らない。


 妄想に逃げてるだけの最低ヤローだとか自覚してる癖に、人が大好きでちょっかい出しといて、いざ惚れられたら相手にしない。恋人じゃなくて家族として大事だからとか言っときながら、手コキパイズリはオーケー。どうみても様子がおかしいリノンに対しても自分の欲望に忠実。セクハラ発言、覗き行為までしておきながら、イケメンな容貌とのギャップが良いと女子からもモテまくり。男からの人望も厚いと非の打ち所無し。女性の言動・行動に対していちいち可愛い可愛い連呼して、その程度で惚れるチョロいモブ。見た目で言うならパッと見でイケメン設定なんだろうな、と思うのはどう見ても赫の方で、優真は平凡設定っぽい見た目なんですけどねえ。



 下心無いのにでチャラくて、クサい言動するから鼻に付くのかなあ。女好きのキャラってGS美神の横島くんみたいな3枚目か、ランスとかダークシュナイダーみたいな欲望に忠実で圧倒的なカリスマを持ったタイプなら好印象なんですけどね。主人公の魅力以前に、周りから不自然に持ち上げられまくってるからなあ。なるとの会話なんて可愛いだのカッコいいだのお互いに褒め合うばかりで気持ち悪すぎる。


 まあそれでも後半は事態が緊迫してきて、学園でのモテっぷりとかが描写されなくなるので少しはマシになります。それにしても自分の勝手な生き方を人に押し付けるのだけは受け付けられない。

 感情で殺すのは地球上で人間だけで、だからこそ抑制しなければならない。食べるために殺すのなら許されるから、不用意に殺してしまったものは食べちゃえばOK。うん、全く、これっぽっちも共感出来ない考え方だ。こんな分り易い偽善はないですよ。フロムが試し切りに猫を殺したのを許すために、食べるために殺したことにする時点で、茶番もいいところです。最終的に食べようが何しようが、フロムが感情で猫を殺した事実は何も変わらないっつーの。
 別に自分の戒めで自分が勝手にルールを守ってるだけなら、好きにすればいいですけど、てめえの価値観を人に押し付けんな。ヒロイン側が優真に許してもらいたくて、優真の価値観に身を委ねるというのなら別段文句は無いのですけどね。

 大体この考え方自体、人間に偏見を持ってて、防げる災害を怠惰という救いがたい理由で防がなかった自分勝手なイデアの浅はかな哲学ですよ?この考え方でよく人間が大好きでポジティブな性格に成長出来たもんです。






 と、主人公への文句はこれぐらいにしておいて、シナリオ内容。


 共通ルートのキャラ紹介から、優真ルート、赫ルートに分岐して最終的に一つのシナリオに繋がります。分岐といっても、7日のゲーム期間中の出来事を優真視点と赫視点で、それぞれ見ることが出来るだけですけどね。


 選択肢はなく、ヒロインは本編クリア後のエピローグを見ることで選択するという方式。この方式は本編で不自然なヒロイン毎のイベント分岐をしたり、緊迫した場面でHシーンをねじ込んだりというテンポを阻害する要素を無くせるので、物語を魅せる分には効果的ですね。優真は、なる、リノン、ココロ。赫はノエル、九條をそれぞれ選択出来ます。いやぶっちゃけなるとノエル以外のヒロインに行くのは本編の展開からは違和感がありますけどねw エロゲーの体裁としては致し方ないところ。



 で、簡単にストーリーをまとめると、ユートピア(イデアの世界)とディストピア(人間の世界)という二つの世界があって、イデアというのはそもそも人間の幻想、妄想から生み出された想像上の生き物が具現化した存在のようなものらしい。

 イデアの魂は二つの世界の間にある重層空間ステュクス?だかで管理される。ここの管理人がカロンであり、従者としてケルベロス(リノン)がいる。
 事の発端は、ヒストリアというヤバイイデアがディストピアに来ちゃったことで、その暴走を止めるために多くのイデアが犠牲になった。魂が多すぎて管理しきれなくなったカロンは、人間世界に堕ちてしまい、その際、魂は優真に、肉体はゼロに分かれてしまった。
 一方でディストピアで暮らしていた赫は、ヒストリアの器となった少女・葵(探偵の娘らしい)と仲良くなるが、暴走を止めるために殺してしまう。ノエルはその事実を赫が壊れてしまわないよう隠蔽する。

 ヒストリアの力によって(ステュクスの管理人がいなくなったことも影響?)、二つの世界に間に歪が出来てしまい、ユートピアの大気(ディストピアにとっては瘴気)が流出し、これがナグルファル症候群やフールの原因となってしまう。これが7年前のナグルファルの夜。


 イデア側はこれを抑えるために漆原を利用して特効薬AS9を開発。この際、材料としていくつかのイデアの種族が滅ぼされており、その中になるの種族”アルラウネ”も含まれていた。また、これ以上瘴気を流出させないように、二つの世界の歪みを使い捨ての実験体を利用して修正を図る。後にこれはココロ=556体目まで作られる。この際、実験体の材料として使われたのは瘴気によって炭化した人間の死体。

 ナグルファルの夜の災害によって妹を失った優真の元に責任を感じた今日子が訪れ養子として育てることになる。赫は自分の大切なものを奪ったファントムを追う日々を迎える(実際は自分だったわけですが)。




 ここまでが本編までに起こったことですね。この辺の内容は描写されることは殆どなく、本編中のキャラ同士の会話で明らかになる部分ですね。





 で、問題なのは、倒されたはずのヒストリアの魂は、ナグルファルの夜の犠牲になった少女であり、優真の妹の結衣の肉体に入って眠りについていたということです。結衣は既に死亡しており、ヒストリアの魂が入ったことでひまわりという人格が生まれたみたいですね。

 
 ナグルファルの夜の再現を防ぐために各人それぞれの思惑によって行動を始める。

 学園長は、元ASのトップであり、ヒストリアへの警戒のためゼロを野に放つ。未来視の力を持つ時任は、ひまわりを保護し赫に委ねる。ルージュはナグルファルの夜という劇的なイベントに参加出来なかったのでフールを狩って絶賛憂さ晴らし中。


 で、本編では、優真が12との戦闘でなるとエンゲージして、AS社を巡る陰謀に巻き込まれる。同時に赫はひまわりを託されつつ、やはりAS社絡みの事件に巻き込まれ九條とエンゲージ。色々思惑が交差する中で、ヒストリアの覚醒が始まってしまう。赫は過去の記憶を思い出し、同じ過ちを犯さないようにひまわりの元へ向かう。優真は7年前に救えなかったはずの結衣(ひまわり)を見つけ、その居場所を知っていると思われる赫に喧嘩を吹っかける。なんやかんやあって、今日子を吸収したゼロと戦った優真はカロンの魂の定着先として自分を認めさせ、ゼロと融合し、カロンとしての力を手に入れる。一方で赫はひまわりを救う方法を模索するが、頼みの綱だった時任は、何かを悟った顔で死亡。ノエルに導かれ、赫は自分の意思でひまわりを救うことを選択する。ヒストリアを否定したことで、ひまわりを救うことは出来た。で、ヒストリアってのは、イデアが創造される際に生じる負の感情が積み重なったものらしい。光あれば影もあり、影が無くなればまた光も無くなってしまう、ということなのか、ヒステリアの消滅と共にイデアの魂は消滅していく。
 満足そうに逝くイデア達だったが、それを良しとしない優真はカロンとしての力を開放し、魂の保管庫を作り上げ全てのイデアの魂を集める。これによってイデアの魂もまた救われたのでした。完。


 物凄いダイジェストでまとめた感じですが、色々と説明不足や納得の行かない展開が多かった印象です。設定はよく考えてあり、斬新とはいえないものの一つの世界観をしっかり作ってあったと思うので、後はシナリオ次第で十分に名作になったとは思うんですがねえ・・・。






 とりあえず大体の登場人物、特に優真ルート側ですが、人の話を聞けと言いたい。バトルモノとしての体裁だったのかもしれませんが、無駄な争いが多すぎる。そして戦闘が多い割に、殆どまともに決着が付くことがないものが多くダラついている印象が強い。ラストの展開なんて「主人公同士の対決」というプロット有りきで作られてる感が見え見え。二人が争う理由なんて全くないし、妹の居場所を知っているかもしれないという理由だけで喧嘩吹っかける優真と、盲目的にそれに従うなる、リノンも気に入らない。

 複雑な設定と数多くのキャラクターが、一本道でシンプルなシナリオの中で活かしきれていない。プレイ時間としては長すぎず短すぎず個人的にちょうどいいとは思いましたが、あれだけの内容なら設定はもっとシンプルに、キャラクターは少なくした方が、物語のテーマも明確になるし、各キャラももっと深く掘り下げられたと思います。

 逆に言うなら作中の要素を無駄なく活かすには描写が圧倒的に足りなさすぎる。やりたいことを詰め込み過ぎて開発が間に合いそうに無かったので色々カットした結果なのかもしれません。

 


 ココロやルージュ、ゼロなんて重要なキャラクターのはずなのに完全にチョイ役になっちゃってますし、葵も赫ルートの根源に関わるのにどういう人物だったのかもわからずじまい。その一方でヒロイン扱いのなるやリノン、九條なんかは前述のキャラクター程物語の根本に関わっておらず、戦う理由も曖昧でブレっぱなしなのでどうにもちぐはぐな印象でした。まあノエルはヒロインとしても物語のファクターとしても十分役割を果たしていたと思います。


 探偵の正体は結局よくわからないまま。葵の父親なんでしょうけど、普通の人間というわけでもないみたいだし、彼にノエル殺害の依頼をした人物も謎。そもそもイデアであるノエルを殺害するのって人間には無謀ですしなんだったんだろう。その後本物のノエルが生きてることを知っても特に音沙汰無いし。

 そういえば、ひまわりがモミジアオイの花を何度も摘んできた理由に赫が思い至ったみたいでしたが、想像するに赫が寝言で葵の名を口にしていたから、とかでしょうかね。
 





 という感じで、なんだか文句ばかりになってしまいましたが、全体的な作品レベルは高いと思います。BGMは素晴らしいしイベントCGもクオリティが高く、演出も凝っている。あとはシナリオだけ頑張ってくれれば・・・というかもう少し色々なことに納得した上で結末を迎えられたら評価は上がったと思います。

 あとは優真となるがもう少し受け入れらたらまた違った印象になったと思います。個人的には主人公赫だけでいいんじゃねって感じだったんですよねえ。




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