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チラシの裏に書くようなことを徒然と。 Since 19,Feb,2007
長らく放置気味で申し訳ありませんでした。
ようやくプライベートのゴタゴタも落ち着いてきたので
また細々と更新していきたいと思います。



というわけで、今更ながらの極限脱出シリーズの感想です。

そもそもこのシリーズは不朽の名作ADVであるInfinityシリーズを生み出したタッグの一人である打越鋼太郎氏が手掛けたものであり、2016年6月発売の3作目、ZeroEscape-刻のジレンマ-によって一応の完結を見た作品群です。

3作品とも通常のノベルゲームのようにテキストを読んで進めるADVパートと部屋から脱出するために謎やパズルを解く脱出パートの二つで構成されるゲームです。

それぞれ単体で楽しめないことはないつくりですが、前作のキャラクターが出てきたり、シナリオの根幹に関わってきたり、そもそも前作のネタバレが激しかったりということが多いので、基本的に全作プレイ推奨のゲームではあります。

私は最初の作品である、999が発売した際に、あの打越氏が関わっていると聞き及んで、プレイしたい衝動に駆られてはいたのですが、あいにく該当ゲーム機本体が無かったため断念した経緯がありました。その後は長らく情報を仕入れていなかったのですが、何気なくSteamのゲームリストを眺めていたところZeroEscapeの紹介があり、強烈に興味を惹かれたのがきっかけでした。

で、結局PSVita本体を仕入れどうも連作のようだということで999、シボウデス、ZeroEscapeと立て続けにプレイしたという感じです(999はノベルパートのみのiOS版ですが)。





どうでもいい前置きはここまでとして、軽くそれぞれの作品の紹介をば。

極限脱出 9時間9人9つの扉

ゼロと名乗る謎の人物にさらわれた男女9人がノナリーゲームという9という数字を軸にしたゲームに参加させられる。9時間以内に9の扉を開けて脱出しないと彼らの乗る豪華客船は沈没してしまう。





極限脱出 善人シボウデス

ゼロと名乗る謎の人物にさらわれた男女9人がノナリーゲーム・アンビデックスエディションという「囚人のジレンマ」をベースとしたゲームに参加させられる。9の扉を開けて脱出しないと死ぬまで施設に閉じ込められてしまう。





ZERO ESCAPE 刻のジレンマ
ゼロと名乗る謎の人物にさらわれた男女9人がDecisionゲームというデスゲームに参加させられる。Xドアを開けて脱出しないと死ぬまで施設に閉じ込められてしまう。




極々簡単に紹介しましたが、要は全て9人の男女がデスゲームに参加させられ、脱出を目指すとともに物語の真実へと迫っていく内容のゲームというわけですね。生死が関わっているだけに緊迫した展開が多く、時間を忘れて進めてしまうタイプのテキストです。とはいってもシリアス一辺倒というわけでもなく氏の独特なセンスによるコメディ要素や箸休めの豆知識・雑学講座も盛り沢山なので気楽に楽しめます。

脱出パートの謎解きは難しすぎず、簡単すぎず、といった感じで上々。こと脱出パートに限って言えば本作品より優れたものは色々あるでしょうね。たまに意地悪というか理不尽な謎解きがあったりするのもご愛敬。運命とはかくも理不尽なものなのです。本作の売りはやはりその突飛なシナリオにあると思うのでここはまあフレーバー程度でいいと思います。





余談ですが、どうも本シリーズはコアなファンからの評価は得られたものの、売り上げは芳しくなかったようで3作目はお蔵入りになる可能性があったそうです。それを押しとどめたのは海外からの人気だったようで、完結編がZeroEscapeと銘打たれ、雰囲気も一転して海外ドラマのような大人びたものになったのは、海外ファンへのサービスだったのかもしれませんね(このシリーズは海外版ではZeroEscapeという表記だった)。



では、以下ネタバレ感想です。3作品まとめての感想ですがZERO ESCAPEをベースとしたものになります。打越氏の過去の作品のネタバレもあるかもしれませんのでご注意をば。シナリオの特性上ネタバレは作品の楽しみを著しく損なってしまうので、未プレイの方はご遠慮を。




















というわけで、早速ですがいやー面白かった。面白かったけど・・・やっぱり結末としては消化不良ですよねえw
完結編だって強調してるし多分もう続編は出ないんでしょうけど謎というか未解決な点がどうしてもあるんですよね。なんとなく狂信者の話が出た時点で全部まるっと解決とはならない予感はしてましたが・・・。

まあ未解決だってこっちが誤認してるだけであって、あのラストで打越氏的には完結してるってことなのかも知れませんけどね・・・なにせRemember11って例がありましたからw
逆にあれで完結だって体で考えるならば、9人が地球を救うぞ!って意思を固めたことによって、人類が救われたわけですから、件の狂信者とは9人のうちの誰かだった、ってのが妥当な線でしょうかね?候補としてはあの中で人類滅亡の鍵となっちゃいそうな能力持ってるのって・・・やっぱり茜ぐらいしかいない気がする・・・。淳平の死による発狂具合とか躊躇なく原子炉爆破とかSHIFTによる間接的な殺人への無遠慮さとか鑑みても一番危うい。もしくは歴史によって狂信者がその都度変わるってことも考えられますね。茜を殺したら淳平が、ミラを殺したらエリックが、9人全員を殺したらマリアとか9人にゆかりのある人物が、みたいな感じでね。

しかしシナリオとして面白かったのは様々な謎が解けたZERO ESCAPEだったとは思うんですが、一つのゲームとして一番まとまってたのは善人シボウデスだったと思いますねえ。とはいえ善人シボウデスは作中でも出てたバックトゥザフューチャーで言うと2に該当するんで、伏線や叙述トリックのシナリオとの親和性は一番良かったのですが、シナリオそのものは謎を残す完結編ありきの作りだった、という問題もあります。






それ以外で気になったのはいきなり出てきたトランスポーターとラジカル6のそもそもの発生に至る経緯ですかね。まあトランスポーターはそういう装置があるんだからしょうがないじゃん、というのは過去作品鑑みて今作に始まったことじゃないのでいいとしても、ラジカル6は善人シボウデスとも密接に関わってる要素ですから、何かしらの解説が欲しかったですね。どこから発生したのか、なぜサンプルがあの場所に保管されていたのか、などなど。結果から考えるのならばラジカル6の発生原因はともかく存在した理由はラジカル6をエサに9人(主にシグマとダイアナ)を呼び寄せるため、だったんでしょうけど。

トランスポーターは存在そのものよりも、あくまでコピーを転送先に送れるだけでコピー元はそこに残ったままというのがエグすぎますよね。原理的に考えても空間転移の方法としては当然そうなりますから、仕方ないんですけど取り残された方が悲しすぎる・・・。ファイとデルタを転送したあの世界では恐らく4人共餓死してしまったんでしょうし・・・。

SHIFTにしても並行世界の自分を殺すことに繋がるわけですし、今作の裏テーマ的にハッピーエンドに至れなかった主人公達の悲哀みたいなのがある気がしますね。ただし投げかけるだけで終わっていて結論は出してない感じですが。





それと今回では善人シボウデスで行った意識の時空間転移がSHIFTと名付けられファイとシグマに限らず6人の人間がその能力を開花させます。終盤は乱用しすぎな感もありましたが、一応は自分の知っている世界の自分にしかSHIFTできない制約はありました。それは恐らく意識を転移させるための道しるべみたいなものがないと出来ないからだったんでしょうが、SHIFTの最終的な到達点としては恐らく他人の意識にすら転移出来るのではないかと思います。
月の中枢コンピュータのように人類すべてが系統樹のように繋がっているのならば、道しるべさえあればそれが可能になるはず。そしてその道しるべはゼロの能力であったマインドハックによって得ることが可能。そもそも形態形成場の情報伝達能力が他人同士で可能なわけですから、他人の意識に介入する事例は既にあるんですよね。

で、何が言いたいかというと結局はSHIFTの能力を駆使する(茜や淳平ですら)ことによって今作が完結してしまったのが若干不満だったなーと思ったのです。999の形態形成場、善人シボウデスのSHIFT、そして今作のマインドハック(これはほぼ形態形成場能力のスケールアップ版だと思いますけど)。このあたりを組み合わせることによって個が個でなくなり進化した人類が危機を乗り越え新たな世界を作っていく、みたいなスケールの大きい話を妄想していたのもあって少々こじんまりした印象になってしまったんですよね。そうすることによって善人シボウデスのカイルも過去の世界に介入出来るし、強制的に未来に連れてこられた四葉とアリスの救済にも繋がって、残った伏線も消化できそうだなーと色々妄想しました。初めはトランスポーターが出てきたときに、あ、これは四葉とアリス来るんだろうなと確信していたんですが、コピー元もその場に残るんじゃ根本的な解決になりませんもんね。異星人の作ったわけのわからん装置頼りってのも釈然としないし。

実はそのあたりを網羅した真の完結編が作られることもあり得るんじゃないかと淡い希望を抱いていますw





他にシナリオのギミックとしてはやはり叙述トリックがが特徴です。氏お得意の要素でしたが、本シリーズにも御多分に漏れず取り入れられていましたね。上述しましたが、善人シボウデスの叙述トリックは多少強引なれどシナリオともよく絡んで上手く取り入れられていました(999のそれはそもそもiOS版をプレイした私には関係なかった)。それと比較してしまうとZERO ESCAPEのQのトリックはプレイヤーを騙す以上の意味が無かったのが少し残念でしたね。読者を騙すためだけの叙述トリックを扱った作品は色々ありますし、それはそれで楽しめたんですが、出来ればシナリオに絡めて欲しいというのは欲張りですかね?w
今までの氏の叙述トリックを扱ったゲームがそうだっただけに特にそう思いました。

それとも私が気付かなかっただけで何か意味があったのかな・・・?某BWさん召喚のためとか?

なんにしてもしっかりと騙された私は学習能力がないですねw
思えば善人シボウデスなんて正に氏の某作品とまんま同じトリックだし、ZERO ESCAPEも某車輪の国チックだし気付けよ私!キャラクター説明の嘘に関しては、前科がありますから私は許容範囲だったんですけどね。ただ言い訳するわけはないですが(笑 、同じトリックを使っていながらもそうと悟らせない工夫があったのが上手いんですよ。実は時間がズレているだけで全員同区画内で活動していただけだったという真実があったことと、前2作におけるゼロは9人の中にいたため、今回もまた9人の中にいるものという固定観念に囚われていたことで目をそらされていたんでしょうね。

叙述トリックも含め近年ではミステリーのトリックも出尽くした感もあるんでしょうが、例え同じトリックでも工夫することで如何様にも出来るんだなーと感心しました。後から考えればX-doorのXも10という意味だったんですね。Qにしても違和感はあったんですよ。シグマだか淳平のあいつは耳も目も使えないんだぞ!って言葉やら、コインエンドのこの子誰?やら意味深なガブのアップとか・・・。多分勘のいい人ならそこで違和感を覚えて、アナグラムの10人の件と、3つどもえの攻防における入力後のテキストの機微とかで確信に至れるんじゃないでしょうか。銃声もちゃんと一発多いしね。







キャラ的には既存キャラが半数が占めているので、前作ありきな感は強いですが新キャラとしてはカルロスの正統派主人公っぷりが良かったですね。待たせたな!はシュールというかいたたまれなくて笑えましたw 妙案考えてドヤ顔で助けに来たのに総スカン食らうわ、ゼロを欺くために茶番演じたのに特に意味もなくバレバレだったりと一見爽やかで頼りになりそうなのに、なんかポンコツなところが良かったですね。淳平はやたらやさぐれてるし、茜は999のぽややんとした雰囲気はないし、エリックは情緒不安定だし、ミラは殺人鬼。ダイアナはバツイチだし( 、シグマはMMRのキバヤシ状態だし、ファイは出番少ないし(ドロップキックあり)、振り返ってみるとQ(ショーン)が一番まともだったっていう人物評でした。いやまあダイアナの例のシーンはとても人間臭くてすごい好きなんですけどね。あんなんでもない限りシグマも手出さないだろうし。







脱出パートでは一作品一回ずつぐらい詰まるところはありましたね。大体は時間を掛ければなんとかなるものでした。ZeroEscapeで詰まったのはそれよりもシナリオが進まなくなったことですね。これも固定観念のせいなのですが、CチームのダイスとDチームの銃です。まさかランダムとはね・・・w いやもしかしたら数回やれば必ず当たるようになってるのかもしれません。ダイスの方は特にそうでしょうね。ただまあある程度ゲームやる人ならああ、ここは今は先に進めないんだな、と他を進めちゃうと思うんですよ。特に数回やってダメな時点で確信しちゃう。そこを逆手に取ったのかもしれませんが私は見事にハマってシナリオがロックしちゃって先に進めなくなったんですよねw


あとは私がやらかしてしまったのはDチームの強制終了箱でした。母の形見の品入力時、本作におけるキーアイテムといえばブローチだよな・・・ああそういえばルナがオルゴールつけてたよなって感じで適当に入力してしまったのが当たってしまったんですよね・・・w そのおかげでシナリオの核心のネタバレを食らってしまったというオチです。あの時点でファイとゼロが双子で、シグマとダイアナの子供だということがほぼ判明してしまったので、それが残念と言えば残念です。とはいえこの時点では、なるほどゼロとファイは同年齢なのか・・・ということはゼロの可能性としてはエリックぐらいかな?大穴でQかな?程度の予想でしたけどね。それよりも何がどうなってシグマとダイアナが結ばれて子供が出来てその子供が過去に飛ばされてしまうことになったのかの妄想が止まらなかったですねw 

ただ今作で急にファイの眉毛が赤くなり、実は地毛は赤毛で染めてるんだ設定が出たのがちょっと気に入らなかったですねw 邪推しちゃうとファイの設定って少し変更があったのかも?しかしKとはどこか似た雰囲気があって信頼出来るってセリフもあったし、シグマとの関係性は善人シボウデスで匂わせてましたから、単にダイアナの子供だってことを強調するために赤毛設定を出しただけかもしれません。






と、とりとめもなく書き連ねてきましたが、一応は総評。

ミステリー要素があるSFシナリオが好きでパズル的なミニゲームが苦手でないならお勧め出来るシリーズです。逆にパズルとかで頭を使うゲームが好きなだけの人にはあまりお勧めできないかもしれませんね。よくも悪くもこのゲームは打越鋼太郎フレーバーがすごいので、氏の手がけたほかのゲームが好きな人には間違いなくお勧めできるのですがw

ぶっちゃけ文章の〆として書いているだけでここまで読んでいる方はプレイ済みの方でしょうから、この総評に何の意味もないことは突っ込まないでください。

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