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チラシの裏に書くようなことを徒然と。 Since 19,Feb,2007
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 はい、本当に今さらなのですがようやく読破しました。ラノベにおけるミリタリーアクション&学園ラブコメの金字塔・フルメタル・パニックです。フルメタはアニメから入った口でしたので、このままアニメで完結するまで原作は我慢しようと長らく思っていたのですが流石にもう期待出来なさそうでしたので、本編+短編合わせて二十数巻の読破に挑戦しようと考えなおした次第です。


 まあ読破といってもコメディ重視の短編は気楽に読めるし、シリアスな本編の方も読み易い文章でしたのでそれ程苦にはなりませんでしたけどね。本編10巻のせまるニック・オブ・タイムからの最終巻ずっとスタンド・バイ・ミーへの収束感とカタルシスは非常に良かったです。寝る前にコツコツと読み続けていましたが、ラスト3巻の消費スピードは桁違いでしたw


 ずっと謎だったウィスパードの真実とレナードの目的。メリダ島に建設された巨大なTAROSによる世界改変と核戦争を防ぐために決行されるミスリル最後の作戦。宗介とレナードの死闘。そしてカリーニンとの決着。変に捏ね繰り回さず、読者が見たかった展開を想像通りに、あるいは想像以上に見せて楽しませてくれました。最終巻が出るまで2年ほどかかったみたいですが、間髪入れずにそのまま読めた私はある意味幸せなのかもしれません。






 多分もっと高尚(ちょっと語弊がありますが)な作品に仕上げることは出来たのだと思います。リアリティのあるミリタリーものとするならば味方側の主要キャラの一人や二人戦死して然るべきだろうし、ウィスパードを始めとするSFものとしてのファクターの考証を詳細に描き、それを中心に据えた展開にすることも出来たでしょう。実際賀東氏はフルメタの世界観としてそれを描くに足るだけの綿密な設定を作り上げています。


しかしあとがきでも言っていたように、フルメタル・パニックという作品は様々なファクターを持ちながらも根本はボーイ・ミーツ・ガールであり、そういう細かいコトは抜きにして宗介とかなめの関係を中心に描かれました。フルメタって結局最初から最後までジュブナイルであり、ラノベなんですよね。

これは「所詮」だとかいうネガティブな意味じゃなく、最後までブレることなくフルメタという作品を描き切ってくれたことに対する賛辞です。賀東氏は悩み抜いてこの結末に選んだんじゃなくて、最初からこの結末にしようと決めていたんだろうな、というのが感じられました。


踊るベリーメリークリスマスの白兵戦や燃えるワンマンフォースの時の量産機を駆る宗介の活躍。デ・ダナンの潜水艦戦、一転して短編での学園コメディ。それら全てフルメタの魅力だったわけですが、読者全員最後には宗介とかなめが抱きしめ合うシーンが見たかったはずでしょう。そして賀東氏もそのシーンをずっと描きたかったんでしょう。だからこそ最終巻は、有終の美を飾るに相応しい、非常にフルメタらしい終幕だったと思います。あの時の彼らに甘い言葉は必要ない。喧嘩して罵り合って、「台無し」になるぐらいが調度良かったんだと感じました。



個人的に印象に残ったシーンは・・・あー最終巻って多いんですよねえw 宗介の爆弾発言に始まり、テッサのダナンとの別れ、クルーゾーの捨て身の特攻、クルツ復活。

 名シーンだらけですが、特にかなめが揺れ惑いながらも本当に失いたくないものを理解した場面は、本作を象徴するシーンなのではないでしょうか。たとえ宗介自身を失ってしまっても十字傷のある宗介と出会えたこの世界を否定することだけは嫌だ、とソフィアを拒絶したかなめは、本当に強くて健気です。宗介も惚れ直すね。なんかちょっとクラナドを思い出しました。二人が出会えたこと自体を否定しないで欲しいっていうアレ。


 それと個人的にはカリーニン少佐との決着シーンが印象に残っています。アマルガム側についた理由もずっと明らかにされず心理描写もされないため、後半株がダダ下がりな彼でしたが、ようやくその心が理解出来ました。誰よりも宗介のことを考え、彼を救おうと断固たる決意をしたが故の行動だったわけですね。死んだ妻や息子に会いたい気持ちも本当にあったんでしょうけど、合理的な彼は失ってしまったものよりもいまある大事なものを優先して考えるでしょう。彼を突き動かしていたものは他ならぬ自分の手で戦争の道に引き込んでしまった最愛の息子に普通の人間としての幸せを与えてやりたいという、贖罪と親心だったんですね。ある意味ではカリーニンはレナードよりも世界改変に執着していたのかも知れません。



 完結まで読み進めてみると、なおさら再アニメ化への熱望が沸き上がってきますねぇ。動くレーバテインが見たい。

しかしトランザムて・・・w たしかにアルの性格ってちょっとキットっぽいですからね。

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